お客様からの信頼にプライドを持って応える、コンビニのような身近な存在でありたい

お客様の安心のために、しゃべる設計事務所

株式会社耐震設計

岡田和広 馬場道彦 小柳晶

お客様からの信頼にプライドを持って応える、コンビニのような身近な存在でありたい

元からある建物の耐震診断・補強設計を専門に、20年以上の実績を誇る株式会社耐震設計。「コンビニのような身近な存在でありたい」と語る、代表取締役の岡田和広さん。その想いはどんなところから生まれたのでしょうか?詳しくお話を伺いました。また、馬場道彦さん、小柳晶さんに、仕事の醍醐味や建築業界に入ったきっかけをお伺いました。

元からある建物をより良くする設計事務所

 

——株式会社耐震設計について教えてください。
 

岡田
株式会社耐震設計の職種としては建設業です。そのなかで設計事務所は、建物を設計するだけじゃなくて、建物ができたあとも管理やメンテナンスもしないといけません。それも含めて、設計事務所の仕事です。
 

さらに設計事務所の中でも分類分けがあって、まずデザインや都市計画といった計画をする人(意匠)たちがいます。それ以外に、私たちのような実際に設計する構造の人たちがいます。
構造の人たちは、意匠が計画したものが実際に設計・実行できるように「構造計算」といって、偽造がないかも含めて裏付けをするための計算をしたりして設計しています。
 

お客様とお会いして「どうビルを作りますか?」などは、全部意匠が打ち合わせをします。私たち構造は意匠の下で働くので、例えばお客様と一回も打ち合わせをしなくてもビルを建てることができます
意匠の人がすべてマネージメントをすれば、構造の人たちはお客様と打ち合わせしなくても設計しちゃう人種なんですよ。
 

——意匠の人が営業職のようなイメージですね。
 

岡田
だから、私はバブル全盛期のときに社会に出てサラリーマンを7年程やっていましたが、お客様と打ち合わせをしたことはないんです。コンサートホールやプール、学校とか巨大なものを設計するんだけど、一回も打ち合わせをしたことはないですね。
私は、意匠じゃなくて設計者でも、「私の思いはこうなんだよ」っていうのをお客様に自分でしゃべりたいんですけど、一回もないんですその機会が。
 
株式会社耐震設計 代表取締役 岡田和広さん
 
 

お客様自身で決めてもらうために、とにかくしゃべりたい

 

岡田
私はしゃべりたい建築屋なんです。世の中の建築士には構造の人はたくさんいるんだけど、その中でしゃべりたい人っていうのはなかなかいないんですね。でも私はしゃべりたいために、意匠の下で設計をやるんじゃなくて構造が元請けになる仕事をしようと思っていました。
そんなことを考えていたら、阪神大震災が起こって建物がいっぱい壊れました。それを見て大変ショックでしたし、「これからは構造が前に出ていく時代だよね」っていうのを確信したんです。
 

そこで、阪神大震災の翌年の平成8年に自分で設計事務所を立ち上げて、構造だけをメインにする仕事を始めました。だけど、構造といっても新築の設計に携わると結局意匠の下請けにしかならないので、「じゃあ、新築に携わるのはやめましょう」ということで、元からある建物の病気を探したり直したりする事業を始めました。
 

建築基準法という法律がありますが、そこには「建築士は基準の最低限以上のモノを設計しなさい」と書いてあります。そのため、通常の設計事務所はその基準値ギリギリの設計をします。それが世の中的に当たり前のこととなっているので、法律ではこうなっていますよとわざわざお客様に説明して設計している建築士はどこにもいないんです。
 

「お宅のビル、法律ぎりぎりでいいですか?または、高くなるけど、構造に余裕をもって設計しますか?」「あなたの建物の安全性はどのくらいで設計しますか?」ってお客様にお伺いせずに設計するんです。それが暗黙の了解になっています。
 

だから、私がしゃべりたいというのは、「お宅の建物はどのように設計しましょうか?」というところです。どこの設計事務所もお客様にそういったことをお伺いしないから、私はそれを聞くためにしゃべりたいわけですよ。誰もやってないから斬新でしょ?
 

お客様のオーダーを聞かないで性能を勝手に建築士が決めるのは、ある意味いいのかもしれないけど、でも今はそういう時代じゃないですよね。
全部建築士に任せっきりにして、震災などで壊れてしまったら「しょうがなかったね」っていうのもいいけど、しょうがないにしても「こういう意識をもって作ったけどしょうがないのか?」「いや、ここまでやっているのにここはおかしいじゃないか」ということも含めて、ちゃんとお客様自身で決めないとダメですよね。
 
補強工事管理業務の様子
 
 

様々なきっかけで進んだ建築業界への道

 

——どうして建築業界に入ろうと思ったのですか?
 

岡田
6歳のときに、「大工になる」って作文を書いて、そこから私は建築士になることが決まっているので、ただそのままやってるだけですね。なんで大工になろうと思ったのかはわからないけど、作文に書いたのはよく覚えています。中学校の同窓会でも「本当に建築士やってんの?」ってみんなが言うくらい、当時大工になりたいと言ってたみたいですね。
 

——馬場さんはどんなきっかけですか?
 

馬場
私は子供のときから「とにかく何か物が作りたい」と思っていました。別に「これだ」っていうものはなかったんですけど、何か物を作る仕事をしたいなと。それで、何がしたいかなと考えながら土木関係の大学に入りました。
 

なので、最初の社会人1年目くらいは土木関係の仕事に就いて橋を作っていたんです。橋を作る会社に入って、実際に現場に行って現場監督などをやっていました。そこを退職した後も「やっぱり、自分は物づくりだよな」と思って、次に入ったのが小さい部品を作る工場でした。小さいんですけど、部品を設計して実際に物を作り上げていました。そこで勤めていた頃に岡田から「一緒にやらないか?」という声が掛かったので、それで株式会社耐震設計に来ました。
 

株式会社耐震設計で私は、基本は耐震に関わる窓口をやっています。
すでに出来上がっている建物に対して、それが実際に耐震性があるか、要は建物が健康なのか病気を持っているのかどうかというのをまず最初に調査をします。お客様に会いに行って、お客様の要望とか今までのこと、例えば「建物を増築しましたよ」とかいろんな話を吸い取って、「じゃあ、耐震診断をしましょう」とお話し調査しています。
 
株式会社耐震設計 馬場 道彦さん
 
——小柳さんはどんなきっかけですか?
 

小柳
長く手に職をつけたいと思って、建築が一番かなと思いました。人がいる限りはずっと無くならない仕事だと思うので。未経験からですが、建築業界に入ろうと思いました。まだ勤めてから日は浅いですが、仕事は面白いですね。
 
 

お客様との信頼関係の中でプライドを持って期待に応える楽しさ

 

——株式会社耐震設計での仕事の醍醐味はなんですか?
 

小柳
やっぱり旧耐震で作られた建物を見ると、実際の建物と設計図面はちょこちょこ違うところがあります。図面通りという方が珍しいって言われていて、そこが一番衝撃でもあり、面白いところですかね。実際に作っていく過程においては、当たり前といえば当たり前なんですけど、そこに驚きました。
 
株式会社耐震設計 小柳 晶さん
 
馬場
図面といっても、一つの建物に対して実はいくつもあるんです。まず最初に意匠がお客様に「こんなイメージの建物ができますよ」と出した図面があります。その後構造を計算していく中で、例えばオーナーさんから「やっぱりここをこうしたい」「大きい窓をつけたい」と要望が出ると、その度に図面が変わります。

それから、建てる前に役所に検査を出さないといけないんですね。役所が図面にチェックを入れて「これダメだよ。法律違反だよ」となると、そこでまた図面が変わったりするんです。そうやっていろんなポイントで図面が変わったりします。
 

株式会社耐震設計が仕事をしているのは旧耐震の建物で、40年近く前の建物を見ています。そんな昔の建物ですので、図面はなくなっている場合もあるし、唯一残っている図面がどのポイントで作られた図面かも分からないわけです。
 

耐震診断をやっていると図面がない建物もあります。でも耐震診断をして「安全のために補強したい」というお客様がいれば、図面がなくても耐震診断をしないといけなくなります。となると、私たちの調査の中で改めて図面を作るという仕事も出てくるんです。建物を隅から隅まで入って、寸法を測って、図面に起こしています。
 

逆に図面があっても、その図面と実際の建物には違いがあるかもしれない。要は間違い探しなんです。紙上での間違い探しではなくて、立体の物の間違い探しっていうところもあるので、そういう面白味もあるんですよね。
 

岡田
他の会社は「図面がないとできません」ってみんな言うから、株式会社耐震設計はあえて「図面がなくてもできます」って書いているんですよ。
 
耐震診断調査の様子
 

——岡田さんの中で、仕事の一番の醍醐味はなんですか?
 

岡田
やっぱりお客様としゃべることですよ。だいたいお客様との打ち合わせの9割以上は私がしゃべっている時間です。
 

馬場
岡田は、お客様が「もういいよ」と言うくらいしゃべっていますよ。
 

岡田
建築士にはいろんな人がいて、詐欺についてとかもテレビでやっていたり、特にリフォーム業界はお客様がみんな警戒しているんですね。なので、まずお客様の警戒を解かないと大切な話も聞いてもらえないので、まずしゃべることが大切だと思っています。「コンビニみたいな建築事務所」ってホームページにも書いたりしてますけど、大切な自分の家やビルを任せる建築士は身近なものでないといけないんですよ。
 

お客様と話をしていく中で、実は他に困ってることとかやってほしいことって、いっぱい出てくるんです。そうやって一つお客様の心の敷居をまたぐことができたら、いろんなお客様の要望がいっぱい出てきて、「それはまとめてこうやれば、そんなにお金が掛からなくても時間を掛けなくても実現可能ですよ」と提案することができます。そこのお客様とのやり取りが信頼感を作るキーだったりしますよね。それが一番楽しいですね。
 

株式会社耐震設計の仕事をいいな、と思ってもらえると、新しいお客様をご紹介いただけるんです。なので、ホームページでお客様を集めましょうとか、私が営業へ行って仕事を取ろうということは一切やっていません。
 

——信頼関係ができることで、それぞれのお客様とのお付き合いはすごく長くなりそうですね。
 

岡田
お客様の信頼感のなかで、責任を含めてプライドを持ってちゃんと期待に応える、というのが、株式会社耐震設計で働くみんな楽しみだと思うんです。
実際に建築士が何をやっているのかは分からないけれども、私が一生懸命お客様にしゃべったことで、信用感と付加価値が確立できれば、お客様は幸せになれると思います。その安心を与えるのが、私のしゃべりですよね。そういう仕事への姿勢で、もう22、23年やっています。
 

新築の人というのは、何もない土地からいろんな絵が描けますよね。だけど、我々の場合は、元からある建物に対して、例えばどこに病気があるのかとか、どこに問題があるのか、施工不良があるんじゃないの?というのを探し出すんです。これは新築の人は絶対できないですよ。
 
 

設計もサービス業。一生懸命やる意識が大切

 

——どんな人と一緒に仕事がしたいですか?
 

岡田
自分のモチベーションと同じ意識で仕事をしてもらえる人としか一緒にいたくないですね。
基本は今まで建築に携わっていなかった人も、会社に集まるべきだと思ってるんです。建築業界での経験がないとできないものじゃないと僕は思っています。それは株式会社耐震設計だけのことじゃなくて、世の中全部ですよね。
 
要は、設計事務所といえど、サービス業なんです。だから、サービスに徹して一生懸命やろうという意識があればなんでもできる。それがたまたま株式会社耐震設計では耐震事業をやっているだけであって、別に一級建築士だとかの資格は必ずしも必要ではないですね。僕が持っているこの資格は、法律で持たないといけないから持っているだけですよ。
 
たくさんの資格をお持ちの岡田さん
 
あとは、会社って長く続けないと、本来のお客様へのサービスになりません。だから、一発屋で儲かったけど、またつぶれたっていうようなレベルの仕事をしてるわけにはいかないんです。とにかく長く会社を維持するというのはすごく大変だけど、一生懸命努力しています。
 

——その仕事やお客様への姿勢に裏表がなくてうそがないというのが、株式会社耐震設計が多くのお客様に信頼されていることの何よりの証拠ですね。
 

馬場
自分の経験から、前職にどんな仕事をしていても、転職すると意外と役に立つと思います。まるで違う業界でも、前の仕事が次の仕事で役に立つ。で、またそこで培った経験がまた次の仕事で役に立つということがあります。
転職は周りからいいイメージがもたれなかったり、本人は不安だったりすると思うんですけど、そういうステップアップするという考え方を持っているといいですよ、とこれから転職を考えている人に伝えたいですね。
 

私も新卒で土木をやってきて、それから工場で部品を作る設計をやりましたが、それが株式会社耐震設計の仕事で役に立っているんですね。なので、いろんな職を経験してからの転職は悪くなくて、それぞれの場所で経験して自分の身になれば、絶対に今後の役に立つよっていうところで、一つ一つの仕事をしっかりやればいいのかなと思います。
 
 
 

岡田 和広

株式会社耐震設計 代表取締役 構造設計一級建築士
 

馬場 道彦

 

小柳 晶

 

▶︎ 株式会社耐震設計
HP:http://taishinsekkei.com/
 

耐震診断・補強設計の専門家集団。
『正しい耐震診断・補強設計が、建物と人命を守ります』
100年に1度の大地震に備える。耐震診断がご家族や地域の方を守る第一歩です。
安全性が低いと診断された場合には、我々が責任をもって補強設計、工事管理まで承ります。
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